高校卒業後、一般事務として正社員で働いていたのですが、優先順位を立てて臨機応変な対応を求められることが多い環境でした。仕事中もどうすればいいのか分からず空回りしてばかりで、教育係の方に怒られてしまうことが多々ありました。
結果、次第に精神が追い詰められていき、「もう生きていたくない」と毎日考えるようになりました。
症状が出てから心療内科を受診するようになり、医師からは「非常に危険な状態、今すぐにでも休職か退職しなさい」と言われたので上司に休職を申し出ました。しかし、「休職して復帰した人を見たことがない」「怒られる方にも原因はある」といって却下されてしまいました。その後も仕事を頑張りましたが、結果8ヶ月で退職しました。
実は以前、別の就労移行支援に通所したものの就職には至らず退所し、一般就労は諦めて就労継続A型事業所で働こうと思っていました。
しかし、CONNECTなんば事業所の施設長が親身になって話を聞いてくださり、5年半ほどブランクがあるものの「一般就労を目指して一緒に頑張ってみませんか？」と言ってくださったのです。
今まで就職活動が難航する中で「どうせ自分には一般就労なんて無理なんだ」「自分には事務職なんて無理なんだ」と塞ぎこんでいました。しかし、思わぬところで自分の今までの頑張りを認めてくださる方がいることに、今までの苦労が報われた気がしてその日は家でも涙が止まりませんでした。
CONNECTに通い始めてから、プログラムは全て私の役に立ったと考えております。作業訓練をすることで自分が苦手なことの傾向が分かり、ミスに対して「次に同じミスを繰り返さないためにはどうすればよいか？」ということを自分で考えるようになりました。思いつかなかった時も、支援員の方に相談しながら改善策を考えて実践しました。利用者さん同士でチームになり、会社の疑似運営を行う業務訓練では、納期が設定されているため他の利用者さんと連携をとる必要がありました。チームとして効率よく作業を進めることが求められたため、非常に実践的な能力を身に付けることができました。
経理をやりたいと考えた理由は、高校時代大好きだった数学繋がりで数字を扱う仕事に就きたいと考えていたからです。
高校時代に理系の男性に憧れ、真似をして勉強していくうちに数学は学年トップレベルになりました。勉強を積み重ねていく内に、数学が大好きになりました。
そこでCONNECTからの紹介で、特例子会社の事務補助として雇用前実習に行く機会をいただきました。無事実習を終えたものの、通勤時間は1時間30分程と遠方になるので、そこを心配してくださった人事の方が、通勤時間1時間以内の親会社の経理課に打診してくださいました。
その翌月に本社で経理課の経理アシスタントとして、再度企業実習の機会をいただきました。経理課ということで最初は緊張しましたが、オフィスの皆様が温かく接して下さり、わからないことがあれば安心して質問できる環境でした。実習を終え、「ここに就職したい！」と思える職場に出会うことができ、無事に内定をいただくことができました。
CONNECTは、支援員や他の利用者の方も個性が強く、突っ込みどころ満載で「笑いがあふれる場所」だったと思います。（もちろん訓練中は皆さん真面目ですよ！）
ここ数年、苦労が多くあまり笑うこともありませんでしたが、CONNECTに通い始めてから人と関わり、また笑う機会が増えました。間違いなく心の調子も良くなったと実感でき、私が継続して通所できたのも支援員の方々と他の利用者の方の人柄の良さの賜物だと思います。
これからの目標は【経理・財務のスペシャリストになりたい】です。何年、何十年かかるかわかりませんが、ASDのこだわりの強さを逆手に取り、得意分野で卓越した知識・技能を身につけていきたいです。
夢は、私が真面目に仕事に取り組むことで実績を作り「障害を理由にやりたいことを諦めることはない」ということを障害をお持ちの方、障害者雇用に携わる人事等の健常の方など、より多くの方にお伝えできればと考えております。
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