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発達障害の人でも運転免許は取れる!受けられるサポート内容と合わせて解説!

2022.01.28

病気・障害の特性

こんにちは!就労移行支援事業所CONNECTの園田です!

皆さんは運転免許証を持っていますか?

これまで発達障害が原因で運転免許証の取得を断念したことはありませんか?

誰であろうと運転免許証を取得した限りは、車を運転することに法律上なんの問題もありません。ところが教習所のカリキュラムについていけなかった人、教習所の教官とうまくコミュニケーションが取れなかったりして諦めてしまうケースがあるようです。

そこで、発達障害をお持ちの方が運転免許証を取る際に考えうる特性や困難事例を説明するとともに、発達障害を持つ方が運転免許を取得するにあたって受けることのできるサービスについて解説していきます。

この記事は次のような人にオススメ
  • 発達障害があり、免許が取れるか不安な人
  • 発達障害の特性により免許の取得を諦めてしまった人
  • 発達障害の方向けの自動車教習について知りたい人
この記事に興味のある方のオススメ動画はコチラ▼

発達障害と運転の関連性

車を運転するにあたって求められることは、同時に色々なことを考えて瞬時に判断をしないといけないなど、マルチタスクを使った動作を必要とします。ところが、発達障害を持っている方には、そもそもマルチタスクを使って処理していくことが苦手という方が多いのが特徴です。

それでは、マルチタスク以外に発達障害の特性上、運転時にどのような影響を与えるのか、発達障害の種類ごとに解説していきたいと思います。

注意欠陥多動性障害(ADHD)

障害特性

注意欠陥多動性障害(ADHD)とは、不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(順番をまてない)といった3つの要素がみられる障害のことです。人によって特性の現れ方には個人差があり、①「不注意優勢型」②「多動性・衝動性優勢型」③「混合型」の3つの型 に分けられます。

運転への影響

ADHDの方が運転時に影響する特徴としては、「衝動性」による急発進や急ブレーキ、スピードを出し過ぎてしまうといった無茶な運転に繋がりやすいという点です。中には、渋滞等や他の運転手に対して、すぐにイライラする等で、ケンカなどのトラブルに発展しうることもあり得ます。

さらに、「不注意」によって、標識や対人対物の見落としをしてしまう事もあり、一点を集中することが苦手なタイプにとって、運転中は次々とあらゆる刺激が受けやすく、大切な情報を見落としやすくなり、時には大事故の原因に繋がることもあります。

しかしADHDの特性の中には、臨機応変にその場の状況を把握し、道路状況に合わせた運転が得意な方もいらっしゃいます

自閉症スペクトラム(ASD)

障害特性

自閉症スペクトラム(ASD)とは、俗にいういわゆる場面の読み取りが苦手という「社会性の欠如」、意思疎通が正しくできない「コミュニケーションの欠如」、次に何が起こるのかという「想像性の欠如」といった特徴を持ち、自分が安心できるルールや環境に固執しやすい「過度なこだわり」が見られる障害のことです。

運転への影響

「交通規則をしっかり守らないといけない」というこだわりにより、柔軟な対応が出来ずに円滑な交通状況を妨げてしまうことに繋がります

また感覚特性による反応の鈍さの特徴のある方にとっては、前後に走っている車との距離感をつかんでスピードを調整することや、障害物を回避することも苦手とされます。

さらに一点集中することもあるため、周りの状況を見て瞬時に対応しないといけないことに不安を感じることもあります。

他にも「運転時の教官からの曖昧な指示が理解しづらいこと」や「学科の文章を理解しづらいこと」など困難を生じる可能性はあります。

しかし、ルールをしっかり守ろうという特性が、交通ルールを順守する姿勢に繋がり、安全運転に繋がるケースもあります。

学習障害(LD)

障害特性

学習障害(LD)とは、全般的な知能の遅れはないものの、「文字を読む、書く、話を聞く、話す、計算する、推論する」という能力の一部が著しく苦手という特徴を持った障害のことです。

運転への影響

LDの方は運転免許を取る際に、「教科書が読めない」「筆記試験の問題を読めない・解けない」「標識の文字が読めない」といった困難を生じてしまいます。
しかし、勉強方法の工夫をすることで運転免許を取得することは可能になります。

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発達障害の人でも運転免許を取得できる!

発達障害の人でも運転免許を所得することは可能です。ここでは制度面と学科試験や実技試験を通過できずに免許を交付できないと不安に抱かれている方等に、「発達障害の方を対象にした免許取得コースがあることを紹介していきます。

発達障害があるから、運転免許は取れないという不安を持つ方も多い

以前は精神障害者に対する免許取得は禁止されており、発達障害が原因となり精神障害者手帳を保持していると該当者になっていました。そのため、運転免許証の取得に関して難しかった歴史があります。

そのことから今なお、運転免許証を取得できないと思われる人も多いのが現状ですが、2002年の道路交通法の改正で「症状がちゃんとコントロール出来ていれば、免許の所得や更新ができる」となりました。

幻覚の症状を伴う統合失調症や急な意識喪失を伴うてんかんを患う方は、引き続き運転免許証の発行拒否や取り消しされうる病気はあるものの、それ以外の精神疾患である発達障害の方に対しては、運転免許証の取得できるような制度の変更がされています。

公安委員会は、前条第一項の運転免許ていない者に限る。)に対し、免許を与えなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する者については、政令 で定める基準に従い、免許(仮免許を除く。以下この項から第十二項までにおいて同じ。)を与えず、又は六月を超えない範囲内において免許を保留することが できる。
一  次に掲げる病気にかかつている者
イ 幻覚の症状を伴う精神病であつて政令で定めるもの
ロ 発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気であつて政令で定  めるもの
ハ イ又はロに掲げるもののほか、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある
病気として政令で定めるもの
道路交通法第90条(2002年改正)
しかしながら発達障害の方は、前記したとおり障害特性上、教習内容についていけない、ついていけたとしても学科試験や実技試験がなかなか通過できずに免許の交付に至らなかった経緯を今なお抱き、運転免許証の取得に不安を持たれているのではないでしょうか?

発達障害の方を対象にした免許取得コースも

発達障害をお持ちの方の社会参加につなげていくため、運転免許証の取得支援に取り組んでいる教習所があるのはご存知でしょうか?

栃木県にある鹿沼自動車教習所では、教習に不安のある方に対して運転免許証の取得をサポートする「つばさプラン」があります。ここでは、発達障害や軽度知的障害をお持ちの方をはじめ、障害の有無に関わらず教習生活に不安のある方が安心して免許取得を目指せるようになっています。

また、東京都や神奈川県で5校運営されているコヤマドライビングスクールは、発達障害の方向けの「スマイルコース」があります。スマイルコースでは、発達障害の知識を身に付けた門スタッフで構成されており、卒業までインストラクターがチームを作って担当し指導してくれています。

教習所で受けられるサポートの一例

ここからは上記で上げた教習所で受けられるサポートをもう少し詳しく紹介していきたいと思います。

専門のスタッフが技能指導をしてくれる

障害特性を理解した上で、教習生一人一人に合わせて対応してくれます。

<例①>

運転がうまくできずに指導員からの否定的な言葉に反応して、攻撃的になってしまう人の場合。
⇒指導員が丁寧な言葉遣いで優しく指導を行います。

<例②>

車体感覚のイメージが付きにくく、車線の中央を走行できない特性のある方の場合。
⇒一度車を止めて、実際にどれくらい車が左右に寄っているのかを確認し、車間のイメージがつきやすいように具体的に分かりやすい説明を行います。

<その他、指導方法>

技能指導では、指導員以外に発達障害の知識を持つコーディネーターが、後部座席に同乗し、様子を見守ります。コーディネーターは都度、指導員の説明をメモしており、車から降りた後も、「今日の運転のポイントや次回練習する時にどのようなことに注意したらよいのか」を一緒に振り返りやアドバイスを行っていきます。

図解や絵などを使って、マンツーマンで学科指導してくれる

学科試験では、コーディネーターが通常授業の後に個室で補習を行ってくれます。発達障害の方の中には、聴覚からの情報理解が苦手な特性を持つ方もおり、授業で理解できない点を図や車の模型を使って視覚的な情報にかえて説明を行っていきます。

また、文字の認識自体ができない特性を持つLDの方に対しても、コーディネーターが問題を読み上げて一緒に学ぶことができます。さらに集中力が持続しない特性のADHDの方に対しては、10分ずつ教えるなど時間の工夫をしてくれます。

その方の理解度に合わせてマンツーマンで個別指導にて学科教習の理解を深め、筆記試験を突破できるようになりました。

卒業後もフォローしてくれる

教習所の卒業後も実際に免許を取得するまでサポートは続いていき、コーディネーターが徹底的にフォローしてくれる体制があります。

また希望者には、免許所得後も運転技能向上のための指導も受けることができ、発達障害を持つ方が安心して1人で運転できるまで、しっかりとサポートしてくれる強みがあります。

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発達障害の方への指導実績が充実した教習所を選ぶ!

<ステップ1> 特性を理解する

自分自身で運転免許証の取得にあたって「何に気を付けるべきなのか」、そもそも「免許を取れる見込みがあるのか」など自身の障害特性を理解しましょう。もし一人で考えることが難しい、不安である場合は医師に相談してみましょう。

<ステップ2> 具体的なサポート体制をチェック

運転免許証の取得を目指す際は、自身の障害特性を理解してもらえ、安心して通うことのできる教習所を選ぶことが大切です。

ポイントとして、発達障害の方を対象にしたコースを設けていても、実際には運転免許証実績が充実していない可能性もあるため、福祉施設からの評判や口コミサイト等もチェックすることが大事です。気になるところがあれば、見学し、その際に指導実績やどのようなサポート体制があるのかを確認することが必要です。

前記した教習所では、入校前に「事前面談」や学習面や精神面など今後教習を進めるうえで必要となりうるサポートを見つける為の「TPA検査(アセスメント評価)」を受けることになっています。こうした鹿沼自動車教習所の取り組みは、全国の17の自動車教習所でサービス提供を受けることができるようになっております。(2020年6月現在)

どのようなサービスを受けると安心して教習生活を送れるのかを考え、教習所を選ぶようにしましょう。

鹿沼自動車教習所について知りたいかたは公式サイトをご確認ください!

鹿沼自動車教習所(公式サイト)▶

まとめ

運転免許証の取得は、1人では大変な事が多いと思いますが、近年の法改正により、発達障害者に寄り添った自動車教習所も増えていることも事実です。

事例に挙げた教習所のような学校が増えてくると、安心して運転免許証の取得を目指せていけると思いませんか?運転免許証を取得することで、「自分でもやれば出来る」と自信がついたと感じる人は多いようです。また免許を取ることで行動範囲が広がり新たな趣味の発見など、あなたの生活を豊かなものにしてくれます!

さらには就職活動においても、就職先の選択肢が広がるといったメリットもあります。

「障害があるからできない・諦める」という選択ではなく、「自分のやってみたいことに挑戦したい」という気持ちを持って、日々楽しく過ごしてほしいと思います。まずは調べてみることから始めてみませんか?

まとめ
  • 発達障害の方でも特性を理解すれば、安全に運転することができる
  • 発達障害の方の運転免許取得のために、手厚くサポートしてくれる教習所もある
  • 運転免許を持っておくことで、就職先の選択肢が広がるというメリットも
発達障害・うつ病・適応障害・パニック障害などで、就職・転職にお困りの方へ
  • 自分に合った仕事が分からない…
  • 職場の人間関係が…
  • 障害を理解してもらえない…
  • 体調や生活リズムが整わない…
  • 仕事が決まらない…
こんな悩みを一人で抱え込んでいませんか?
そんな人には…
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