こんにちは! 就労移行支援事業所CONNECTです。
就職が決まったものの、新しい職場で「長く働けるだろうか」と不安になっていませんか? 職場の人間関係や業務に馴染めるかなど、就職前から悩みを抱える方も多いでしょう。特に障害のある方は、仕事だけでなく生活や体調の管理も課題となる場合があります。
こうした不安を和らげ、働き続ける力を支えるのが「就労定着支援」です。就労移行支援などを利用して就労した方が利用できます。サービスの目的は、就職した職場で安定して長く働けるように生活面や体調面を含めて支援することです。
この記事では、就労定着支援の支援内容や利用の流れを解説します。また、就職前に利用できる「就労移行支援」との違いも紹介します。
- 就職が決まったものの、長く働けるか不安を感じている人
- 職場の人間関係や仕事の進め方に悩みを抱えている人
- 障害のある状態で安定して働き続ける方法を知りたい人
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就労定着支援の支援内容と利用の流れ

就職は大きな一歩ですが、そこで終わりではありません。実際に働き始めると、職場の人間関係や体調の変化に戸惑うこともあります。就労定着支援は、そうした就職後の課題に寄り添い、長く安心して働き続けることを目的としたサービスです。
具体的な支援内容
企業への働きかけ
利用者が働きやすい環境を整えるために、事業所は企業に対しても支援を行います。業務内容や勤務条件について相談し、必要に応じて無理のない形に調整します。また、職場で人間関係のトラブルが起きそうなときには、間に入って調整役を担います。上司や同僚に利用者の特性を理解してもらえるよう説明し、配慮を引き出すことも重要な支援の一つです。
利用者本人へのサポート
本人への支援では、定期的な面談を通じて状況を確認し、困りごとを一緒に整理します。面談は対面だけでなく、オンラインや電話でも行えるのが特徴です。職場で抱える悩みや不安があれば、ヒアリングを行って解決策を提案します。生活リズムや体調管理についても助言を行い、安定した生活の維持を目指します。さらに、給与の使い方や将来の生活設計も一緒に計画することが可能です。
その他関係機関との連携
必要に応じて、医療機関や相談支援事業所など外部の機関とも連携します。体調面や生活面に関する情報を共有し、利用者を多方面から支える体制を築きます。関係機関との協力により、事業所だけでは対応しきれない課題にも対応できるのが強みです。
利用期間と対象者
利用期間
原則、就職後6カ月から始まり、最長で3年間利用できます。利用は6カ月ごとに更新され、状況に応じて柔軟に対応されます。
対象者
以下のサービスを利用して一般就労へ移行した、障害のある方が対象です。
・就労継続支援(A型・B型)
・生活介護
・自立訓練
障害者手帳がなくても、医師の診断書や受給者証で利用できる場合があります。
利用料金
原則1割負担で、利用料は前年度の所得に応じて決まりますが、多くの方が自己負担なく利用できます。負担額は市区町村によって異なるため、自治体や事業所に確認しましょう。
利用の流れ

利用相談・申請
就労定着支援を始めるには、まず自分が上記の対象者に含まれることを確認してください。
自治体や相談支援事業所に、「就労定着支援を希望する」旨を伝えてください。すでに利用している障害福祉サービスの事業所があれば、そちらに伝えていだたくことも可能です。
次に、サービス提供事業所を探します。就労移行支援などで利用した事業所で就労定着支援のサービスを行っていることも多く、継続利用も可能です。
お住まいの自治体の障害福祉課や市区町村の窓口で、就労定着支援事業所を紹介してもらえる場合があります。見学や説明を受けられるところが多く、サービス内容を知る機会として有効です。
その後、申請手続きに移ります。利用申請書を市区町村に提出し、生活状況などの聞き取り調査が行われます。それを基に、サービス等利用計画案を相談支援専門員が作成・提出します。また、雇用契約書や在職を証明する書類、診断書などの提出も必要です。
申請後、自治体によって審査が行われ、受給者証が発行されれば契約を結び支援が開始されます。
初回面談・計画作成
就労定着支援の利用を開始する前に、利用者と事業所の担当者が初回の面談を行います。この面談で詳しく聞き取るのは、仕事や生活、体調面での困りごとなどです。その内容に基づき、個別の支援計画が作成されます。これにより、利用者一人ひとりに合わせた、より効果的なサポートを行うことができます。
定期面談・職場サポート
利用開始後は企業や関係機関と連絡を取りながら、定期的に事業所の担当者と面談を行います。面談は、対面や電話、オンラインなどで行えます。利用者さんの状況に応じて、職場を訪問し、直接困りごとを確認することも可能です。これらの面談や訪問を通じて、仕事の進め方や人間関係の悩み、体調の変化などを共有します。そして、課題解決に向けた具体的なサポートを実施します。
また、利用者の状況に合わせて、6カ月ごとに支援計画の見直しと利用更新が行われます。
就労定着支援の終了・振り返り
最長3年の利用期間が満了したり、支援が必要ないと判断された場合に、支援は終了します。振り返り面談で利用者の状況を確認し、必要に応じて就労定着支援事業所以外の支援機関へ引き継ぎます。障害者就業・生活支援センターなど、長期的なサポートが受けられる場所です。
就労定着支援の前に!就職準備のプロ「就労移行支援」とは?

就労定着支援は就職後のサポートに特化しています。対して、就労移行支援は、就職するための準備を専門的に行うサービスです。就労移行支援は、障害のある方が就職活動を通して、自分に合った仕事を見つけることを目指します。また、長く安定して働き続けるためのスキルや知識を身につける場でもあります。
自分に合った仕事を見つけて長く働くためには、就職前の準備が何よりも重要です。自分の強みや課題を理解し、働きやすい環境を見つけられるよう、専門家がサポートします。
就労移行支援の具体的な支援内容
自己分析のサポート
自分の得意なことや苦手なことを専門家と一緒に見つけます。ご自身の障害特性への理解を深めることで、より働きやすい環境を探せるようになるでしょう。
ビジネスマナー・PCスキル
働く上で基礎となるスキルを実践的に学べます。様々なビジネスマナー、WordやExcelなどのPCスキルを習得するカリキュラムをご用意しています。
コミュニケーションスキル
職場での報告・連絡・相談など、円滑な人間関係を築くためのトレーニングを行います。
企業インターン(実習)
実際に企業で働く体験を通して、仕事内容や職場環境との相性を確認できます。
就職活動のサポート
履歴書の添削や面接の練習を行います。その他、希望する職種や条件に合った求人の紹介など、個別の状況に合わせた手厚いサポートを提供します。
特に就労移行支援が向いている人
・自分の強みや適職を専門家と一緒に見つけたい人
・就職活動の進め方が分からず、具体的なサポートを受けたい人
・長く安定して働ける職場を見つけるために、じっくりと準備をしたい人
就労移行支援でしっかりと準備することで、就職後のミスマッチを防ぐことができます。また、スムーズに就労定着支援のサポートへとつなげることも可能です。
就労移行支援と就労定着支援の違いを比較

ここまでの説明を踏まえ、二つのサービスの違いを整理します。目的やタイミングなど五つの観点で比べると理解しやすくなります。

違いのポイント解説
目的の違いは明確です。就労移行支援は就職を目指す準備が中心で、職業スキルを高めることに重きがあります。
一方、就労定着支援は就職後の継続を助けるサービスで、職場との調整や生活面の助言を行います。
支援場所も異なります。移行支援は事業所内で段階的に訓練を行い、定着支援は職場訪問を含め現場での支援が中心です。
サービスの連携
就労移行支援で準備を整え、就職後に定着支援を受ける流れが理想的です。両サービスは相互に補完し、長期的な働き方の安定に寄与します。まずは就労移行支援で基盤を作り、その後の定着支援で安心を積み重ねることをおすすめします。
【関連記事】就労移行支援の定着支援とは? 詳細を徹底解説!▶
就労移行支援CONNECTとは
CONNECTは精神・発達障害者の支援に特化した就労移行支援事業所です。関西・関東で12か所の事業所を運営し、通所が難しい方のためにオンラインコースでの支援も行っています。
CONNECTには精神・発達障害者の就職支援に特化した専門スタッフが多数在籍。個人の特性に合わせた訓練プログラムや実習のマッチングが可能です。就職後もしっかりサポートを行うので、87%という高い職場定着率を実現しています(2020年度実績)。
施設内訓練はオリジナルの就職プランだから一切無駄がない
サービスは4つのコースに分かれており、あなたの課題に合った、必要なプログラムを提供します。
ライフスタビリティコース
体調と生活リズムの安定を目指すコースです。「毎日決まった時間に出社できる」という、就職に最も大事な力を身に着けます。
ビジネススキルコース
仕事に必要な対人能力、マナー、作業能力をはもちろん、企業への配慮事項など、就職に必要なあらゆるスキルを身に着けます。
キャリアデザインコース
仕事ができれば何でも良いわけではありません。仕事とプライベートを充実させ「幸せに過ごす」ためにビジネスライフを設計します。
リクルートコース
採用を勝ち取るためのノウハウを伝授します。応募する企業の決定から、書類の作成、面接対策までスタッフがしっかりサポートします。
上記のプログラムに加えて、企業実習・インターンの実施や就職後の定着支援も行っております。
「自分の適職がわからない」「職場でうまくやっていける自信がない」など、あなたの悩みをぜひお聞かせください。
まとめ
では、最後にこの記事のおさらいです。
- 就労定着支援は「就職後」に利用できるサービスで、長く働き続けるための職場調整や生活支援を行う
- 就労移行支援は「就職前」に利用できるサービスで、働くための準備やスキルアップを目的とする
- 両者は役割が異なるが、つながりを持って利用することで「就職から定着」まで切れ目のないサポートが受けられる
就職後の不安を解消するためには、就職前の準備が欠かせません。
もしあなたが「これから就職を目指したい」「自分に合った仕事を見つけたい」と考えているなら、まずは就労移行支援事業所への相談から始めてみませんか。就労移行支援から就労定着支援へ、専門家があなたをしっかりサポートします!








