生活福祉金貸付制度ってどんな制度?

生活福祉金貸付制度とは、生活が苦しく、金融機関などからお金を借りることが出来ない世帯が対象の生活費等の貸付制度になります。これを利用することにより、社会参加の促進を図ることや障害を持つ方々などの生活の支えとなることが目的です。

生活福祉金貸付制度とは

生活福祉金貸付制度の管轄は厚生労働省ですが、窓口となって手続き等を行っているのは各都道府県・市町村の社会福祉協議会というところになります。社会福祉協議会は簡単に言うと、地域福祉の推進や福祉の問題解決を目的として設置されている社会福祉法人の民間団体のことです。上記でも述べたように、生活福祉金制度は生活が困窮しており、他の金融機関等からお金を借りることが出来ない世帯のための貸付制度になります。銀行や金融機関よりも金利がとても低かったり、制度の中には無利子で借りることが出来るのも特徴の一つです。

生活福祉金貸付制度の対象と利用できない対象

① 生活福祉金貸付制度の対象

生活福祉金貸付制度は、世帯を支援するものであって個人の支援ではありません。そのため、対象は個人ではなく「世帯」になります。
利用対象は以下の通りになります。
1)低所得※1だが銀行や消費者金融等から生活するのに必要なお金を借りることが困難な世帯
2)障害手帳(身体・療育・精神)を持つ人がいる世帯
3)65歳以上の高齢者世帯
※1 低所得の基準は、各社会福祉協議会によります。

② 利用対象にならない世帯

1)生活保護※2や失業保険を受給している世帯
2)収入がない世帯や多重債務者である世帯
要は、返済の見込みがない世帯が生活福祉金貸付制度を利用することは難しいということです。
※2 生活保護受給世帯は条件によっては借りることが出来ますが、これもまた各社会福祉協議会によって異なります。

生活福祉金貸付制度の種類

生活福祉金貸付制度には、いくつかの種類があり、大きく分けると4種類、さらに細かく分けると9種類の貸付の項目があります。目的によって保証人や利子に違いが出てきます。項目をまとめると以下のようになります。

① 総合支援金(日常生活全般に困難を抱え、生活再建に必要な資金)

種類 目的 限度額 返済期間 利子 保証人
生活支援金 生活を立て直すための資金 2人以上:月20万円以内
単身:15万円以内
(貸付期間は原則3ヶ月、最長12ヶ月)
10年 保証人あり
無利子
保証人なし
年1.5%
原則必要
いなくても貸付可能
住宅入居費 賃貸を借りるのに必要な敷金・礼金代 40万円以内
一時生活再建費 就職・転職するのに必要な費用
滞納している公共料金の建て替え費用等
60万円以内

 

② 福祉資金(自立した生活を送るための一時的な資金)

種類 目的 限度額 返済期間 利子 保証人
福祉費 ・福祉用具購入費
・災害時、臨時で必要となった経費
・ケガや病気などの治療費等
最高580万円以内
(用途によって限度額
が決められている)
20年 保証人あり
無利子
保証人なし
年1.5%
原則必要
いなくても貸付可能
緊急小口資金 災害や盗難などで
緊急性のある場合の生活費
10万円以内 12か月 無利子 不要

 

③ 教育支援基金(学校に就学するために必要な資金)

種類 目的 限度額 返済期間 利子 保証人
教育支援費 低所得世帯の子供が
大学など学校に通うための
費用
高校:月3.5万円以内
高専:月6万円以内
短大:月6万円以内
大学:月6.5万円以内
(必要に応じて、この限度額の1.5倍まで借りることが出来る)
20年以内 無利子 不要だが、世帯内で連帯借受人※3が必要
就学支度費 低所得世帯の子供が
大学など学校に入学する為に
必要な費用
50万円以内

※3 一緒に借金する人のこと。連帯保証人とはまた異なります。

4. 不動産担保型生活資金(今の住居に住み続けたいと希望している高齢世帯が対象の生活資金)

種類 目的 限度額 返済期間 利子 保証人
不動産担保型
生活資金
自宅や土地を担保にして
借りることが出来る生活費
高齢世帯が対象
土地の評価額の7割程度
30万円以内
契約終了後
3カ月以内
年3%
又は長期プライムレート※4
いずれか低い利率
必要
(推定相続人の中から選任する)
要保護世帯向け
不動産担保型
生活資金
自宅や土地を担保にして
借りることが出来る生活費
(生活保護1歩手前の高齢世帯が対象)
土地の評価額の7割程度
(集合住宅は5割程度)
生活保護の生活扶助額の1.5倍以内
不要

※4 銀行などの金融機関が最も信用度の高い企業に対し、1年以上の期間で貸し出す時の金利のこと。

生活福祉金貸付制度の貸付までの流れ

まずは社会福祉協議会の窓口、もしくは担当地域の民生委員に生活福祉金貸付制度の利用が可能かどうかを相談します。
次に、社会福祉協議会の窓口で申し込みを行い、貸付調査(生活福祉金貸付制度を利用しなくても、他の制度が使えないかどうかの調査)が行われます。その後、貸付の審査を経て貸付が可能かどうかの通知がきて、必要な書類を提出すれば貸付金が交付されます。
申し込みから貸付まで、約1か月ほどかかります。

生活福祉金貸付制度の返済方法

わざわざ社会福祉協議会の窓口に行かなくても、口座振替が可能です。返済日は各社会福祉協議会によります。
ちなみに、措置期間というものがあり、返済開始までの猶予があります。例えば、転職するために一時生活再建費を借りたのに、転職する前にお金を返すのは厳しいので、一時生活再建費の場合措置期間は貸付の日より6か月以内となります。

まとめ

生活福祉金貸付制度は、民間の金融機関にはないほどの低金利であったり、中には保証人をつけなくてもいい等の魅力的な点がありますが、お金を借りていることに違いはありません。そのため、必ず返済する必要があります。ですが、生活が困窮している人の救済措置として国が行っている制度なので、もし該当するなら一度最寄りの社会福祉協議会、もしくは地域の民生委員に相談するのはいかがでしょうか。

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