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発達障害の人は慢性疲労を抱えやすい!慢性疲労の理由や解消法を詳細解説!

2022.01.21

病気・障害の特性

こんにちは!就労移行支援事業所CONNECTの成川です(^^♪
本日は「発達障害の方が抱えやすい慢性疲労の原因や解消法」について解説します。

この記事は次のような人にオススメ
  • 発達障害があり、日常生活の中で疲労感が継続しやすくて悩んでいる人
  • 発達障害の方が慢性疲労症候群を抱えやすい原因を知りたい人
  • 発達障害の方が慢性疲労症候群を解消する方法を知りたい人

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発達障害の方は慢性疲労を抱えやすい原因

「慢性疲労症候群」とは、日常生活が著しく損なわれるほどの疲労感を感じる状態が長期間続く病気です。ほとんどの場合は疲労感を感じても、しっかりと身体を休ませることで回復ができます。しかし、十分に睡眠などの休養をとっても回復しない状態が6か月以上の長期で続く場合は、この「慢性疲労症候群」である可能性があります
そして発達障害の方はその特性から、日常的に疲労を溜めやすい傾向があると言われており、慢性疲労を抱える方は少なくありません。
では次に発達障害の方が慢性疲労を抱えやすい原因について詳しくみていきます。

理由① 過集中で疲労する

発達障害の一つの特性として、物事に過度に集中してしまう「過集中」があります。集中力が継続することは良いことである一方、その分疲労感を感じやすくなってしまうこともあります。具体的には仕事において、一つの作業に集中しすぎてしまいペース配分ができなかったり、すべての作業に常に全力で没頭して取り組んでしまったりして、気付かぬうちに疲れを溜め込んでしまいます。そして、集中が切れた際にどっと疲れを感じることがあります。

理由② こだわりが強く、作業に時間がかかる

自閉スペクトラム症の方に多いのが「こだわりの強さ」という特性です。特定の物事に強い執着がある、また、一日の中で決まったルーティーンや自分が決めたルールを持っていることがあります。仕事においてこの特性があると、特定の作業にこだわり、完璧に出来上がるまで続けてしまったり、自分ルールで余計な作業まで行ってしまったりするなど、必要以上に作業に時間がかかってしまい、疲れを溜め込みやすくなってしまいます。

理由③ 周囲との人間関係で疲れる

発達障害の方は、場の空気を読むことや、相手の気持ちを察することが苦手な場合があります。そのため、仕事中の会話だけでなく、休憩時間の他愛無い雑談でさえも、周囲の環境に適応しようと常に気を張って対応していることがあります。

理由④ 睡眠不足になってしまう

発達障害の方で睡眠に問題を抱える方は少なくありません。特にADHDの方に多いと言われています。理由は人によって様々ですが、特性上から考えられるものの一つに「感覚の過敏さ」があります。発達障害の方の中には、音や光などに非常に敏感な方がいます。一般的には気にならないレベルの物音や蛍光灯の光なども苦手な場合があります。これが寝付きにくさの原因になっている可能性もあります。
いずれにしても睡眠時間が十分に確保できないことは、疲労感の蓄積に強く影響してしまいます。

理由⑤ 疲労に気付かない

発達障害の方の場合、そもそも自分自身の疲れに気付きにくいという方も少なくありません。自身の疲れ度合いをしっかり把握できていれば、仕事量をコントロールできたり、疲れが慢性化する前に休むことができたり、何らかの対策がとれます。しかし、疲れている自覚がないと、自身の許容量を超えて活動してしまうなど、疲労の蓄積に繋がってしまいます。

発達障害の人が慢性疲労を解消する方法

上記のような理由から、発達障害の方は慢性疲労を抱えやすい傾向にあります。しかし、慢性疲労を抱えたままだと、仕事や日常生活のパフォーマンスが落ちる等、支障が出てしまいます。
では発達障害の方が慢性疲労を解消するためにはどのような対処法があるのでしょうか。次に詳しく見ていきます。自分に合う対処法を見つけて取り組んでいただけると幸いです。

対処法① アラーム等を使って仕事時間を管理する

原因①でも述べたように、発達障害の方の中には過集中になりやすい場合が多くあります。
そのため、アラーム等を上手く利用することで作業時間や休憩時間の管理をしやすくなります。適度に休憩を取れるようになれば、疲労の蓄積を防ぐことが可能です。

対処法② 苦手な作業、動作は極力避ける

発達障害の方がその特性上、苦手とする作業や動作を極力避けることで、必要以上の疲労の蓄積を防ぐことが可能です。例えば発達障害の方が苦手とする作業として、2つ以上のことを同時並行して進めるマルチタスクの業務や、クレーム対応などの突発的な対応、口頭のみの指示受け、等があります。自身の苦手な作業を自己理解し、周りの方に伝えて配慮をもらうことで解決できる場面もあります。

対処法③ 周囲の関係を気にしすぎない

上記にも述べた通り、発達障害の方は場の空気を読むことや、相手の気持ちを察することが苦手な場合もあることから、人と関わる時は人一倍気を張っています。「社会人だからこうあるべきだ」「人とたくさん交流した方が良い」等、常識や固定概念にとらわれ過ぎて無理をしてしまうと、ストレスがかかってしまいます。無理をして人に合わせようとしない考え方、周囲の関係を気にしすぎない考え方を持っておくことも大切です。

対処法④ 睡眠前にリラックス法を実践する

不眠などの睡眠問題への対処法としては、生活習慣の改善や睡眠環境の整備が挙げられます。
起床時間と就寝時間の一定化や、日中の適度な運動をなるべく心掛けましょう。また、入眠の促進には以下のような方法が効果的です。

●半身浴→眠気を誘う体内温度に変化する
●アロマなどの香り→自律神経を整えて副交感神経を高め、緊張がほぐれる
●スマートフォン等ブルーライトを浴びるものは見ない→睡眠を促すメラトニンの分泌が抑制されるのを防ぐ

しかし、これらの方法を実践しても睡眠コントロールが難しい場合は、専門医の診察を受けることも検討しましょう。必要な場合は服薬で改善を図る場合もあります。

対処法⑤ セルフモニタリングを行う

「自身の疲れに気付きにくい」という特性への対処法としては、こまめに今の自分の状態を把握する癖をつけることが有効です。例えば「今、80%くらい体が疲れているな」「焦ってイライラしているな」等、自己理解ができると、「ちょっと休憩を入れよう」という風に早めに疲れへの対処ができるようになっていきます。
また、理由①の「過集中」や理由②の「こだわりの強さ」とも関係してきますが、作業を完璧に仕上げたいという気持ちから、際限なく作業を続けてしまうことがあります。それに関しては「今日は○○の作業だけ出来上がったら終わろう」等、最低限行う作業を決めておくことが良いでしょう。もしご自身でどこまでの作業をしたら良いかの線引きが難しい場合は、周囲の方に相談して決めてもらうことも有効です。

どうしても慢性疲労が解消しない場合

医療機関に相談する

上述した対処法を実践してもなお慢性疲労が解消しない場合は、医療機関に相談しましょう。「慢性疲労ぐらいで病院へ行くのは恥ずかしい」と感じる方も中にはいらっしゃるかもしれません。しかし、初めに述べた通り、慢性疲労症候群は日常生活に支障をきたすほどの疲労が続く状態であり、れっきとした「病気」です。自分の身体を第一に考え、きちんと医師の診察を受け、回復に努めることも大切です。また、周囲の人間も発達障害の方の特性を理解し、頑張りすぎていないか、身体の不調が現れていないかなど、見守ってあげることも重要です。

まとめ

では、最後にこの記事のおさらいです。

まとめ
  • 発達障害の方は慢性疲労を抱えやすい
  • 発達障害の方が慢性疲労を抱えやすい原因には、過集中・こだわり・人間関係が苦手・睡眠不足・疲れに気付きにくさがある
  • 発達障害の方が慢性疲労を解消する方法は、適度な休憩・苦手な作業の回避・社会常識にとらわれ過ぎない・睡眠前のリラックス法・セルフモニタリングなどがある