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発達障害の人は仕事ができない?仕事ができない要因や対処法などを詳細解説

2022.03.04

病気・障害の特性

こんにちは!就労移行支援事業所CONNECTの園田です!「私ってこんなに仕事ができなかったっけ?」と思った事はありませんか?
また職場の中に、「仕事をミスなく迷惑かけないようにしたいのにできない人」はいませんか?
立場は違いますが、仕事を円滑にしたいという気持ちは同じです。しかし「なぜ仕事ができないのだろう」と根本の理由がわからず互いに理解しあえないために、良好な関係が築けなくなります。

そこで、今回の記事では、
・発達障害が原因で仕事ができないと悩んでいる
・発達障害の診断はないが、仕事ができないと悩んでいる
・仕事の同僚、部下の発達障害者との仕事の関わり方、指示・指導方法が分からない
という方のために、「仕事ができない要因」と「その対処法」について解説していきたいと思います!

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発達障害で仕事ができない要因

上司の方にとって、発達障害者の部下に対する指示・指導方法が分からないことはあると思います。しかし、逆に部下である発達障害の人たち自身も、「なぜ自分は仕事ができないのか?」と悩まれているのが現実です。
後述するADHDの特性が強い人の場合も、幼少期では
●忘れ物が多い
●ポカミスをする
●落ち着きがない
といった行動も、両親からのサポートにより「個性」として受け入れられてきました。従って、社会人になって初めて生きづらさを感じ、発達障害と診断されるケースがあります。逆にASDの方は幼少期よりコミュニケーション部分で他者との違いが顕著なことから、社会人になる前から障害に気付くケースが多いです。
従って、社会人になって仕事ができないと自分自身で理解に苦しむのはADHDの方のほうが強く感じるのではないかと思います。
そこで、「なぜ発達障害者が仕事に影響を及ぼしてしまうのか?」について解説していきたいと思います!

周囲とコミュニケーションがとれない

発達障害の中でも、自閉症の方は他者とコミュニケーションをとることを苦手とする人が多いと言われています。これは相手が何を考えているのか、会話の中で何が求められているのかが分からず、うまくキャッチボールできないことに起因しています。
この特性により、下記のような場面が発生します。
●お世辞で言った言葉を真に受け止め、相手を怒らせてしまう
●指示内容が理解できず、勝手に解釈してミスをしてしまう
上記のことで相手を困惑させてしまうケースがあります。

仕事のミスが多い

こちらはADHDの特性を持つ方に多く見られ、特に不注意優勢型の場合は「ポカミス」をする傾向(頻度)が多いです。この原因は、1つのことに集中することが苦手なため、書類確認など確認事項が多い仕事ではチェックミスが発生してしまいます。また、特性上優先順位をつけることが苦手なこともあり、仕事の期日を守れないといった状況を繰り返すことがあります。上記の内容から業務に支障が出るため、周りからは「仕事ができない、やる気がない」といったレッテルを貼られてしまいがちです。

仕事に集中できない

こちらもADHDの特性の1つですが、多動性優勢型では集中して物事を取り組むことを苦手とします。1つの業務に集中しようとする意識はあるものの、他のことが気になり注意が散漫になります。また、「複数の仕事を同時に行うこと」も苦手であることから、業務を最後まで完遂できず、仕事の効率も悪くなるといった状況に陥ります。

衝動的に行動してしまう

ADHDの特性の1つである衝動性優勢型では、計画性が乏しく、衝動的に行動してしまう傾向にあります。具体的には、順番を待つことも苦手であり、相手の発言を遮って話すこともあります。このような特性から、自分勝手な行動・発言が目立ち、周りの空気に合わられない人とみられてしまいます。また、感情コントロールが苦手なため、気分変調も激しく、上司や得意先、お客様であっても怒りを抑えられずに問題を起こしてしまうケースがあります。

読み書き、計算が苦手

発達障害の中で、学習障害(LD)の診断を受けた方は、文字の読み書き、理解することが苦手です。そのため、マニュアルだけでは仕事内容を理解することができず、ミスを起こしてしまいます。また、数字を理解することが苦手で簡単な計算ができない、人の顔を認識することができない人もいます。そのため、苦労を抱えながらも必死に仕事に励まれている方がいることを認識することが大切です。

発達障害で仕事ができない場合の対処法

ここでは、発達障害により仕事がうまくいかない部下である「あなた」に対して、おすすめの対処方法をご紹介したいと思います。

上司や同僚のサポートを受ける

上司や同僚からサポートを受けるためには、職場に自分が発達障害であることを事前に伝える必要があります。その際は、上司や人事などの信頼できる人に相談するようにしましょう。相談内容で大切なことは、まず自身の苦手なことを具体的に伝えることです。
障害特性により各業務で発生する課題について整理し、原因追求を行った結果、必要な配慮事項を説明することで会社側の理解を得られやすくなります。注意点としては、一方的に会社側だけに配慮を求めないことです。自身の特性に対し自己解決できる工夫を考え、それでも難しいことに対してだけ配慮をお願いするようにしましょう。
実際にあった例を下記に紹介します!

このように、会社側に具体的に特性を伝え、自身でも工夫することで会社としても仕事を円滑に進めることができ、安定就労へと繋がります!

福祉機関や医療機関に相談する

まず、一人で悩まずに地域の相談センターや医師に相談することが大切です。医療機関では、臨床心理士によるカウンセリングを提供しているところもあります。また薬物療法や障害についての特性理解を深めるために、心理教育や認知行動療法、SST(社会生活技能訓練)といった生活療法を受けることもできます。
発達障害は病気ではなく特性であるために完治することが難しいです。しかし、医療機関で適切な治療法を受けることで症状が和らぎ、ご自身の特性と向き合いやすくなります
また、転職を考えられる人にとっては就労移行支援事業所で訓練を受けることも選択の一つです。

※発達障害の診断を受け、CONNECTを利用して安定就労を手に入れた方のエピソードはこちら!!

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※発達障害でも就労移行に通えるのか?と思った方はこちら!!

自分に向いている仕事を選ぶ

発達障害は、自身の得意なこと・苦手なことの差が大きい特性があります。自身の特性に合わせた仕事を選ぶことで実力を発揮しやすくなります。
例えば、コンビニエンスストアで働いている人をイメージしてください。店内では、レジ・陳列・簡単な調理・接客・宅配便など様々な仕事があり、それを一人が任されるお仕事です。そもそも、発達障害の方は、マルチタスクを苦手とする方が多く、まさにコンビニエンスストアの仕事はマルチタスクの求められる仕事になります。また業務内容や手順に日々変化を求められる仕事であり、彼らにとって負担の感じやすい職場環境と思われます。特性上苦手な業務につき、叱られ続けた結果、コンビニエンスストアの仕事すらできないと落ち込む人もいるようですが、前記したようにコンビニエンスストアで働くことができる人というのは、実は何でもできるスーパーマンのような方なんだと知っておいてください。
発達障害の方の中にはマルチタスクは苦手でも、1つのことに対して淡々とコツコツと続けられることが得意であることや日々の業務内容や量に変化のない環境下では、実力を発揮することができます。そういった方は、事務職などルーティンワークで取り組める職種が向いていると思います。
自分自身の特性やスキル、能力に合った業種・職種を見つけていくことで、無理なく長く働ける仕事に就くことができます。

大人の発達障害は周囲の理解が必要

こちらからは発達障害の部下を持つ上司に対しての注意事項になります。
一番注意してほしいことは、「発達障害があっても、大人なんだからこれくらいできるだろう」という思い込みで仕事を任せることです。そもそも誰しも得手不得手を持っていますが、発達障害の方は、健常者に比べて得手不得手の差が大きいといわれています。同僚や部下に発達障害の人がいる場合は、先ほども述べたように「相手は何が苦手とするのか」「どのような特性を持っているのか」をきちんと理解し把握することが大切です。本人の特性をうまく活かした業務に携わることで、パフォーマンスを最大限に発揮されます。
今後、社内で原因がわからず仕事のミスが多い方、部署異動になった途端ミスが増えてきた方など、明らかにパフォーマンスに変化を感じる部下を見受けられたならば、どうぞ注意深く観察し、声をかけてあげてください。きっと彼らは自分自身の思考や行動に戸惑い、不安に駆られていることでしょう。発達障害の方の中には大人になってから初めて診断を受ける方もいらっしゃいます。
会社組織として、発達障害の人も健常者もお互いが働きやすい環境を整備することが大切なのではないかと思います。

発達障害以外の要因で仕事ができないこともある

発達障害ではなく、下記に挙げる精神障害が要因で仕事のパフォーマンスが下がることもあります。それぞれの精神障害について説明していきたいと思います。

抑うつ状態

抑うつ状態とは、ストレスや身体的な状態など、さまざまな原因により「気分が落ち込んで何もする気になれない」「憂鬱な気分」といった心の状態が強くなり、その結果活動性が低下し、身体のさまざまなところに不調が現れる状態のことを言います。気分の落ち込みだけでなく、脳機能の低下も引き起こすので、ミスが増えたり、同時並行に業務ができなくなったりなど仕事にも支障をきたします。
ストレスの原因が分かっていれば、原因から遠ざかり、心身ともにゆっくりと休養した上で、抗うつ薬などの服薬をします。

双極性障害

うつ病と似た症状として、双極性障害があります。双極性障害とは、ハイテンションで活動的な躁状態と、憂鬱で無気力になるうつ状態を繰り返す症状がある精神疾患です。
躁状態になると気分が高まるあまり、まったく眠らずに動きまわったり、誰にでも構わず話しかけたりと活動的になります。
一方うつ状態になると、1日中憂鬱な気分で何もできない、大好きだったものに関心がなくなる、食欲が低下するといった症状がみられます。

パーソナリティ障害

パーソナリティ障害とは、認知や感情、行動や対人関係のパターンが一般的な人とは著しく異なり、そこからさまざまな苦しみや社会活動の問題が生じている状態のことを言います。原因はわかっていませんが、幼少期のつらい体験や子育て環境、生物学的な特性が関係しているのではないかといわれています。
またパーソナリティ障害には10のタイプがあり、タイプ事に症状は様々違います。職場で問題となるケースとしては、好きな仕事しかしないことや、ミスがあってもすぐに他人のせいにして自己責任で考えることができないこと等の行動を取ることです。

まとめ

部下の立場、上司の立場の2つの視点で書いてみましたが、実はどちらも「円滑な仕事を行いたい」といった点では同じ悩みを抱えているにすぎません。なかなか自分を開示することが苦手な発達障碍者たちに寄り添い理解してみることを始めとして、障害だけでなく強みも発見し引き出すことが、組織の人材活性は必要なことだと思います。これは発達障害者に限ったことではなく、良い組織を作る上で、きっと上司である皆様は心がけていることだと思っています。何も特別視する必要はないのです。ぜひ、彼らのよき理解者となり、サポートしてみませんか?
その時には、素晴らしい個性を発揮して会社に貢献される素晴らしい人材になっていることでしょう。