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ASDの人が転職で気を付けることとは? 成功させるコツについても解説!

2022.12.23

仕事・訓練

皆さんこんにちは!CONNECTなんばの村上です。
この記事を読まれているASDの方で、働くことについて以下のような悩みを抱えている方はいらっしゃいますでしょうか?

・転職を考えているが何から始めて良いか分からない
・転職活動中だけどなかなか採用されない
・職場で人間関係がうまくいかず転職を繰り返している

 

そこで今回はASDの人の転職について解説します!

この記事は次のような人にオススメ
  • ASDの人で転職を考えている人
  • ASDの人で転職がうまくいかず、職を転々としている人
  • ASDの人で転職をする際の注意点を知りたい人

 

オススメ動画はコチラ▼

 

ASDとは?


ASDとは、Autism Spectrum Disorderの略称で、日本語では「自閉スペクトラム症」「自閉症スペクトラム障害」と呼ばれています。スペクトラムとは連続体という意味です。
以前は自閉度や知的水準によって「自閉症」「アスペルガー症候群」「広汎性発達障害」と分類されていましたが、それぞれを明確に線引きすることは難しく、近年ではASDとして一つに統合した診断が行われるようになりました。
ASDは「社会性・コミュニケーションの障害」「想像力の障害」の二つの特性からなります。その場の空気を読むことや相手との距離感を掴むこと、予定外のことへの柔軟な対応が苦手であり、結果として人間関係の構築に労力を要したり、ストレスを溜め込みやすくなることに繋がります。

ASDの人が転職する際に気を付けることとは?

それでは、ASDの人が転職する際にはどのようなことに注意すると良いのでしょうか?
ASDの人で転職を繰り返す人の特徴や短期間で辞めてしまう原因を解説します。

ASDで転職を繰り返す人の特徴は?

社会性の問題

ここでの「社会性」とは、「他者と関係を持とうとする意識」を指します。ASDの人は、対人関係において以下のような特徴が見られることがあり、働く上での問題となります。

・自分のペースを優先し、遅刻を繰り返す
・他者と目を合わせて話をすることができない
・名前を呼ばれても反応しない

これらの特徴により周囲から「空気が読めない」「常識がない」と思われてしまうことがあります。

コミュニケーションの問題

言葉のやり取り以外にも、他者の身振り手振りや行動を読み取ることが苦手であるが故に、以下の特徴が見られます。

・冗談やお世辞が通じない
・相手の発言の意図を汲み取ることができない
・身振りや表情から相手の心情を読み取ることができない

また、喜怒哀楽を表情に出すことや話し方に抑揚をつけることが苦手なことから、相手に「冷たい」「何を考えているか分からない」という印象を与えてしまうことがあります。

想像力の問題

ASDの方の中には、「0か100か」「全か無か」というように、極端な捉え方をしてしまう方がいます。想定外のことが起きた時に柔軟な対処が難しくなってしまいます。また、視点を切り替えることも難しく、自分の考え以外を受け入れにくくなることから、こだわりの強さや融通の効かなさとなって影響が出ます。

仕事を短期間で辞める原因は?

ASDの人が仕事を短期間で辞めてしまう原因は、自己分析が不十分なまま、就職活動を行っていることが挙げられます。自己分析にあたっては、以下のようなASDの特性への理解や、対処法を把握しているかが重要となります。

臨機応変な対応が苦手

前項でも紹介した極端な捉え方により、想定外の出来事が起こった場合に柔軟な対応ができず強い不快感が生じてしまいます。例えば、通勤中にいつも乗っている電車が遅延した時に別の交通機関を使うことが頭に浮かばなかったり、遅刻しそうであることを会社に連絡せずトラブルになったりといったことがあります。

マルチタスクが苦手

マルチタスクといえば、ある作業と並行して他の作業も行うことですが、仕事をしながら雑談する、目の前の仕事をしながら、その仕事の見通しについて考えたり、次に行う仕事のことを考えることもマルチタスクとなります。ASDの方の中には、一度に一つでないと情報の処理ができないという特性を持つ方もおり、原因の一つと考えられています。

聴覚・視覚情報が理解しにくい

障害の有無に関わらず聴覚や視覚の情報処理に得手不得手はあるかと思いますが、ASDの方の場合、その差が大きいことがあります。その結果、口頭での指示が苦手さを感じたり、反対に図などを用いたマニュアルを直観的に理解することに時間がかかるといった困りごとが生まれます。

 

転職を成功させるためのコツとは?


ここまでは、転職を繰り返すASDの人の特徴や、退職の原因になりやすいものについて解説しました。ここからは、それらを踏まえた上で、ASDの人が転職を成功させるコツについて解説します。

転職後の働き方の種類について

それでは、転職後にはどのような働き方があるのか、解説していきたいと思います。
ASDの方の適職について知りたい方はこちら!

【関連記事】ASDの人が仕事で困ることは?対策と適職も含めて詳細を解説!!

一般枠

障害の有無にかかわらず、条件の変わらない働き方です。後述の障害者雇用と違い、障害者手帳がなくても応募することができます。障害者雇用と比べ、求人数や職業の幅が広いことが特徴です。

障害者枠

障害を開示し、一定の配慮を受けられる働き方です。障害者枠に応募する際には、障害者手帳が必須となります。以前は身体障害や知的障害の方のみが対象でしたが、2018年より、精神障害の人も障害者枠の対象に加えられています。

オープン就労

障害を開示する働き方です。障害者枠はこちらに入りますが、一般枠に障害を開示して就職することもオープン就労に含まれます。どちらも障害は開示しますが、配慮を想定している障害者枠の方が障害への理解や配慮を得やすいことが多いです。

クローズ就労

障害を開示しない働き方です。一般枠の求人に応募することになるので、求人数は多く、賃金もオープン就労より高い傾向にあります。しかし、障害について周囲の理解は得られず、十分な配慮を得ながら働くことは難しくなります。

 

特性に関連した自己分析

自分の特性

自分自身に合った仕事や配慮事項を考える際に、まずは自分自身の障害特性について把握することが重要となります。作業面や対人面、思考面などに分けることで、特性について整理がしやすくなります。

対応法

自身の特性が把握できれば、次はそれらへの対応法について検討します。例えば、「聴覚からの情報処理が苦手」という方の場合であれば、視覚的に把握できるようなマニュアルを作成することが対応法の一つとして考えられます。

配慮事項の言語化

特性によっては自己対処のみではうまくいかないケースもあります。先ほども例で挙げた「聴覚からの情報処理が苦手」な場合では、マニュアルの作成のみで対処仕切れないかもしれません。その際にはメモを取ることやメモの復唱の時間を確保していただくことを配慮事項とすることで、特性への対処を図ります。

 

一人での転職が不安な場合


転職のポイントは理解できたものの、一人で進めていくことに不安な方もいらっしゃるかと思います。そういった場合は支援機関や相談機関を活用してみることが有効です。

支援機関

ハローワーク

公共職業安定所とも呼ばれ、就職を目指す方に対して求職相談や職業相談、雇用保険の手続きを行っています。また、希望する職業に就けるよう、訓練を行う職業訓練校の紹介も行っています。

就労移行支援

障害のある方が一般企業に就職するための支援を行っています。
働くために必要な知識やスキルを習得するための訓練の提供や、履歴書の添削や面接の同行といった就職活動のサポートも行っています。

地域障害者職業センター

障害のある方に対して、企業やハローワークなどの施設と連携しながら専門的な職業リハビリテーションを行う施設です。
全国に設置されているため、相談したい場合はお住いの都道府県のセンターに問い合わせてみましょう。

障害者就業・生活支援センター

障害のある方に対して、医療や福祉の関係機関と連携しながら、職業生活での自立に向けて支援を行う施設です。
前述の障害者職業センターと名称が似ており、どちらも就業面への支援を行っています。
障害者就業・生活支援センターでは、就業面に加えて生活面の支援を行っています。

相談機関

転職エージェント

企業と転職希望者のマッチングを行っています。経験や価値観、ニーズを見極めた上で企業に紹介するため、ミスマッチが少なくなります。転職エージェントの中には障害者雇用に特化したものもあります。

おしごとアドバイザー

正社員として働くためのサポートを無料でしてくれるサービスです。窓口に直接いかなくても、メールや電話で就職に関する相談をすることが可能であり、気軽に活用することができます。

地域若者サポートステーション

働くことに悩みを抱える15~49歳の方を対象に、支援を行う機関です。働く為に必要なスキルの講座や就業体験、就職に向けた情報提供だけでなく、就職後もサポートを行っています。

ジョブカフェ

15~34歳の方の就職を支援する施設です。カウンセリングやインターンシップの斡旋、企業説明会など、幅広く支援を行っています。運営が国ではなく各都道府県であるため、それぞれの地域の事情に合わせたサービスを提供しています。

 

まとめ

それでは本日のまとめです。

・ASDの特性により、転職を繰り返してしまうことがある。
・ASDの特性を十分に把握し、対処法を考えることで転職が成功しやすくなる。
・一人で転職活動を進めることが不安な場合は、支援機関や相談機関を活用することが有効

就職実績

最後に、CONNECTから就職されたASDの方の事例を紹介します。

「I.Sさん/ASD/病院事務職」

I.Sはもともと一般就労で働いていましたが、障害者雇用に切り替えましたがうまくいかず、CONNECTに通所を始めました。
自分のことを振り返ってきた経験がないので、「自己分析」を行うことは本当に大変だったそうですが、担当支援員に話し合う時間をたくさんもらい、自分がどのような障害を持っていたのかを知ることができました。
実習を通して仕事ぶりを評価していただき、内定を頂きました。自分は製造業しかできないと思われていたようですが、事務職という違った業種で働けることも嬉しく思われています。

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「M.Hさん/ASD/調理師」

M.Hさんは障害を持っていると他人から偏見の目で他人から見られると思っていましたが、支援員から「障害は個性と捉えることもできますよ」と声を掛けられ、障害と上手に生きていこうと思えるようになりました。
調理の仕事に就きたいと思い、一度は就職したものの、報連相がうまくいかず、ミスが続いていました。CONNECTでの訓練を通して、もう一度自分の目標に進みたいと思い調理師として就職しました。

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「Y.Kさん/ASD/製造業」

Y.Kさんは、面接時に過度の緊張で話すのが困難になり、落ちた企業は40社以上でした。
障害特性として「複数の情報処理が苦手な点」、「抽象的な指示が苦手で指示が理解できない点」だと判明しました。
「人を助ける医療や福祉に携わる仕事に就きたい」という目標で進学しましたが、在学中に目標到達が出来ませんでした。しかし、その後医療機器を製造する会社で倉庫内の部品のピッキング作業に内定。自身の就職においての目標を達成できるチャンスだと感じたそうです。

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